キャンピングカーの冷蔵庫にはいくつか種類があるのを知っていますか?
冷蔵庫があると連泊でも食材やビールを冷やしておけるので、車内でも快適に料理やお酒が楽しめちゃうんです。
キャンピングカーを購入する前のボクは「3WAYなら電源なしで冷えるから絶対3WAYでしょ!」なんて思っていましたが、もちろんデメリットもあります。
違いを簡単にまとめると以下のようになります。
今回は、キャンピングカーの購入にあたって気になる「冷蔵庫の違い」について解説します。
※この記事の後、ソーラーパネル設置をして3WAY(3ウェイ)から家庭用に載せ替えしています。
目次
冷蔵庫の冷却方法
キャンピングカーの冷蔵庫は、主に3WAY(アンモニア吸熱式)とDC(コンプレッサー式)に分かれます。様々な特徴がありますが、最大の違いは以下の2つです。
・3WAYはガスで冷却できる(電気が不要)
・DC(コンプレッサー式)は冷えがよく壊れにくい
コンプレッサー式は、DCのみの1WAYとAC100Vも使用できる2WAYが存在しますが、コンプレッサー式でガス冷却がない、という点では機能的には同じです。
それでは順に解説していきます。
3WAY冷蔵庫
ボクのキャンピングカーにある3WAY式。約40Lで少し目ですが、れっきとした冷蔵庫です。
3WAY冷蔵庫は、アンモニア吸熱法と呼ばれる冷却方法をとっています。
これは、冷媒のアンモニアが液体から気化する(気体になる)ときに発生する吸熱(熱を奪う)を利用して冷蔵庫を冷やしています。
※詳しい原理を知りたい方はこちらのサイトがわかりやすいです
ポイントとなるのは、冷蔵庫を冷やすために冷媒を加熱する「熱源が何なのか」ということ。
3WAYはDC,AC,ガスの3タイプを熱源として、状況に応じて使い分けて冷蔵庫を冷やしています。
3WAY冷蔵庫の冷えの強さは、冷媒を気化させる強さによって決まるため
ガス>AC100V>DC12V
の順によく冷えるのが一般的です。
3WAYのメリット
・ガスなら超低電力で冷やせる
・コンプレッサーがないので稼働時でも無音・無振動
ガスなら電気はほぼゼロで冷やせる
キャンピングカーではバッテリーにためた電気を使うため、使用できる量には限りがあります。1日中稼働させる冷蔵庫では、相当量の電気を消費することになります。
これがガスで冷やせる3WAY冷蔵庫なら、ほぼ電気を消費しないので、長期の旅行でも電気不足の心配がありません。(移動中はガスを使えません)
ガスの消費量は、ボクのエレクトロラックス製の3WAYで
24時間で300gなのでカセットガス約1本分です。コスパ抜群ですね!
コンプレッサーがないので稼働時でも無音・無振動
狭い車内だと冷蔵庫の音と振動が自宅以上に響くため、
音と振動が全くない3WAY冷蔵庫は音が気になる人には嬉しい機器ですね。
3WAYのデメリット
旅先でも電気を使わず冷やせて音も静かな3WAYですが、もちろん欠点もそれなりにあります。
・コンプレッサー式より冷却能力は劣る
・外気温による影響を受けやすい
・プロパンガスの充填が面倒
・定期的なメンテナンスが必要
・移動のたびにガスに切り替えるのが面倒
コンプレッサー式より冷却能力は劣る
コンプレッサー式と比べると冷却能力は低いので、冷えるまでに時間がかかります。
なので、出発する2,3時間前には電源を入れて予冷しておく必要があります。(走行中のDC12Vは全然冷えません。保冷程度。)
冷却能力が低い3WAYですが、ガスやAC100Vなら冷凍庫に入れた食材やビールは凍るくらいあるので、冷蔵庫としてはちゃんと機能します。
外気温にも左右されやすいので、夏は温度が下がりにくく、逆に冬は冷えすぎたりと調整が難しいです。真夏に使うには、強力な保冷剤を入れるなどの工夫が必要です。
プロパンガスの充填が面倒
燃料にプロパンガスを使うので、なくなれば補充が必要になるのですが、
キャンピングカーへの充填は断られることが多いので、旅先での充填には苦労します。
キャンピングカーでプロパンガスを使うなら、後悔しないよう下の記事だけは読んでおいて下さい。
充填が面倒なプロパンガスですが「変換アダプター」を使えば、カセットガスでも冷却できます!
自宅近くでプロパンを充填できないなら、こちらも検討して下さい。
定期的なメンテナンスが必要
古い3WAYは燃焼部にススが溜まったり、冷媒が配管内で詰まることで冷えが悪くなる症状が発生しやすいです。十分冷やすためには定期的なメンテナンスが欠かせません。
電気関係の知識がゼロのボクにもできるくらい難易度は低いので安心して下さい。
一度やってしまえば大したことはないのですが、最初は大変そうで気が進みませんでしたが(^^;)
移動のたびにガスに切り替えるのが面倒
移動中はガスでの冷却ができません。(正確には安全上しない方がいい)
なので観光とかで移動が多い日はそのたびに
ガスの元栓を開けて冷蔵庫に点火する→移動前に消して元栓を閉める
という操作を繰り返す必要があります。
1,2分でできることなんですが、移動のたびにするとなると結構面倒です。
気温が高くなければ、1,2時間冷蔵庫を止めたままにすることもあります。
DC12V冷蔵庫
家庭用冷蔵庫と同じ冷却方法で、コンプレッサーを使って冷却しています。
冷却効率が高いので電源を入れてから冷えるまでが早いです。(原理はこちらのサイトをどうぞ)
DC12Vのみの1WAYと、AC100Vも使える2WAYの2タイプがありますが、キャンピングカー内でしか使わないなら1WAYで問題ありません。
DC12Vのみでも、外部電源からバッテリーに充電しつつ冷却できるのでご安心下さい。
DC12Vのメリット
3WAYのデメリットの逆が、DC12V(コンプレッサー式)のメリットになると思ってもらえればOKです。
・3WAYと比べて冷却能力が高い
・プロパンガスの充填がいらない
・常にDCで稼働なので切り替えが不要
コンプレッサー式はよく冷えるので、バッテリーの電気さえクリアできるならDC12Vが便利ですね。家庭用と同じでメンテナンスは不要です。
電源入れてから冷えるまでの時間も3WAYとは比べ物にならないです。コンプレッサーならものの数分ですが、3WAYだと2,3時間はかかります。
ガスを使わないので、プロパンの充填に悩まされることもありません。
DC12Vのデメリット
・常に電気を使うため充電装置やバッテリー強化が必要
・就寝時にコンプレッサーの音や振動が気になる
DC12Vの場合は常に電気を消費するため、1,2泊なら問題ありませんが、長期となると電気の充電が最大の課題です。対策としては、バッテリーの容量UPと停車中でも充電できるソーラーパネルの設置が現実的です。
ソーラーだけでは、夜間の発電されない間に電気が不足するので、バッテリー容量も大切になります。
逆に言うと、電気さえ充電できるならコンプレッサーは便利な冷蔵庫だと言えます。
ただ、コンプレッサー式は稼働音や振動が発生します。狭い車内だと神経質な方は気になるかもしれません。
ポータブルも人気
持ち運び可能なポータブル冷蔵庫も便利で人気があります。
電源はDC12V、AC100Vの両方に対応していて家でも車でも使えます。
消費電力も50W前後ととても低いので十分バッテリーで稼働できます。
ボクも山善のポータブル冷凍冷蔵庫を使っています。
冷凍庫として使えるのも便利です。アウトドアに合ったモスグリーンも気に入ってます。
3WAYはポータブルが人気
冷蔵庫としてはちょっと古い3WAYですが、電源なしで冷却できるメリットを活かしたポータブル冷蔵庫がクーラーボックスの代わりとしてキャンプで人気です。
ポータブルなので出発前日から家で冷やしておけるし、移動中はシガーソケットで、現地ではカセットガスで冷却できます。サブバッテリーも不要です。
カセットガス1本で約20時間稼働でき、屋外でもいつも冷たいビールを飲むことができます。
連泊のキャンプだと氷の調達が必要になりますが、これならカセットガスだけでいつも冷え冷えです。
車内で使うなら排気を考える
3WAYのメリットは停車中にガスで冷却できることですが、ポータブルの場合は注意が必要です。
ガスを燃焼させるので、密室の車内で使用すると一酸化炭素中毒の危険があります。車内で使うなら、冷蔵庫裏に換気口やファンを設置して十分に排気して下さい!
キャンピングカーに備え付けの3WAYには、冷蔵庫の裏に吸気・排気用のルーバーがあるので問題ないです。(上が排気、下が吸気です)
車内でガスを使うのは心配?
換気をしっかりしていても車内でガスを使うのは不安だ、、
という方は、乾電池式の一酸化炭素警報機を設置しておけば安心!
ボクはこれの旧版を設置していますが、アラームの音がかなり大きいので寝ていてもさすがに起きそうです。乾電池式なので、難しい配線やバッテリーの消耗もないので簡単です。
家庭用冷蔵庫は使えないの?
結論から言うと、キャンピングカーでも家庭用冷蔵庫は使えます。
ただし、家庭用冷蔵庫はAC100Vのみの駆動になるため、DC12Vのバッテリーの電気をインバーターで変換してAC100V使う必要があります。
この「変換」のときに電気をロスするため、常に稼働させる冷蔵庫をインバーターで変換して使うのは大変効率が悪く、貴重な電気をムダにしてしまいます。
また、家庭用は家で使う前提で設計されているため、移動時の振動で壊れやすい可能性が高いです。
メリットは圧倒的な低価格
キャンピングカーで使うにはちょっとデメリットがある家庭用ですが、最大のメリットは値段が圧倒的に安いことです!
同じコンプレッサー式の約40Lで比較すると、なんと家庭用は1/6の値段で買えちゃいます。
エンゲル製キャンピングカー用40L(DC12V):5万8千円
アイリスオーヤマ製45L(AC100V):9980円
この価格差なら3,4年で壊れて買い換えても全然安いので、電力に余裕があるなら故障を機に家庭用に変えるのはアリですね。
さすがは家庭用、能力と価格のコスパは最強です!
まとめ
今回は「キャンピングカーの冷蔵庫の違い」について説明しました。
3WAYにもDC12V(コンプレッサー式)にも、それぞれメリット・デメリットがありますが、ソーラーパネルでの充電ができるならDC12Vで決まりです。この辺りは、新車のキャンピングカーにはほぼ3WAYがないことからも時代の流れはDC12Vだと言えます。
中古車には多い3WAYですが、メンテナンスやプロパンガス充填の手間がかかるのは事実です。
ボクも買い換えるとしたら、ソーラーパネルの設置とDC12Vの冷蔵庫だと決めています。資金がなくて壊れるまではできませんが、、
中古でキャンピングカーで購入される方は、冷蔵庫の特徴についてもよく理解して、自分に合ったキャンピングカーを検討して下さいね!
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